ディクテーションはやり過ぎると潔癖症に|英語学習
英語学習法の一つにディクテーションという手法があります。
といっても、そのやり方は非常にシンプルで、ニュースや映画などの音声を聞き取り、それをひたすら文章として書いていくこと、これがディクテーションです。
ただこれはリスニングと共にライティングの勉強もできるので、ある程度までのことであれば効率的な勉強方法とも言えます。
このディクテーションの勉強方法を一躍有名にしたのは任天堂DSの英語漬けでしょうか。。ゲーム感覚で勉強できるので筆者も遊び半分で愛用しておりました。これはパソコンのタイピング版もあるのでこちらもお勧めですね。私の英語タイピングはこのパソコン版でかなり上達させていただきました。今でも1週間に一回ぐらいのペースではありますが練習させていただいております。
ただ、このディクテーションの勉強法はやり過ぎるとかえって逆効果となってしまう側面もあります。リスニングに対して少し、潔癖症になってしまう点があるのです。
実際の会話では聞き取りにくい個所を集中して聞くより、話し手が強調したり、声を大きくしてアピールしたりするところに聞き手の意識は集中します。これは自然なリスニングの心構えではあるのですが、聞き取りにくそうなところをディクテーションのために聞き取りにいくなんて行為は海外生活やビジネスの場面ではほとんどないですので。。
従って、本当の有意義なディクテーションのやり方としては、話し手のセリフを少しぐらい間違っても意味があとから確認できる範囲内でなるべく素早く書き取ることにあります。多少の間違いは犠牲にしても、大意を素早く理解する方が最優先ですね。そもそも学校の授業で先生のセリフを一字一句書き取る生徒さんなどいましょうか?全体像を思い出すには、せいぜい、先生のセリフの断片だけでも十分です。
そこで話の全体像を掴む練習ができるiPhoneアプリとして開発したのがCatch Questionsだったのです。
実際、全体像をつかむリスニング学習などはどのように行ったらよいのでしょうか?
人の瞬間的に記憶する脳のワーキング領域は非常に限られております。一瞬だとせいぜい覚えられても数字では6-7桁と言われています。
従って、ある程度のボリュームのある話から全体像を描くにはワーキング領域以外の記憶領域から手助けしてもらわなければなりません。これを効率的に行うのが映像認識なのです。
よくある英語のリスニングテストでは本当に音声しか能力を図らないのは少しナンセンスに思えてなりません。視覚から映像を認識し、耳から聞こえる音声と相互作用して今何をすべきか考えることなど、実際の生活やビジネスの場面では多々ありますのでこうした映像とのコラボレーションを図るテストを今後とも是非、日本人の英語能力向上のために開発していただきたいですね。